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精神医学

コミュニケーション

コミュニケーションは、単なる「会話」ではなく、他者との理解・信頼・共感を築くための双方向的プロセスです。言語だけでなく、非言語(表情・声のトーン・沈黙・態度)も含めた総合的な働きが必要です。

ここでは、心理学・対人関係論・臨床実践を踏まえて、良好なコミュニケーションのコツを詳しく解説します。


■ コミュニケーションの基本モデル

フェーズ内容コツ
① 傾聴(Listening)相手の話をよく聴く相づち・うなずき・アイコンタクト・遮らない
② 共感(Empathy)相手の感情を感じ取り寄り添う「わかるよ」「それはつらかったね」など感情への言及
③ 表現(Expression)自分の思いを伝える主語を「私」にして伝える(Iメッセージ)
④ フィードバック相手に確認しながら進める「これで合ってる?」などの確認やリフレーズ

■ うまくいくコミュニケーションのコツ 10選

No.コツ解説
1話すより聴くを7:3に話す量より「聴く質」が信頼を生む。沈黙も大切なメッセージ
2相手の関心に関心をもつ相手が興味ある話題に反応することで「受け入れられている感」を強化
3I(アイ)メッセージで伝える「あなたが悪い」より「私はこう感じた」の方が攻撃性が低く伝わる
4非言語サインを読む・使う表情・声のトーン・視線・姿勢などに注意を払う
5否定よりも確認から入る「違うよ」より「こういう意味でいい?」と丁寧に返す
6相手の「感情」に注目する事実より「どんな気持ちだったか」に共感することが重要
7ゆっくり話す・短く話す焦らず簡潔に伝えることで誤解を減らせる
8オープンクエスチョンを使う「どうだった?」「なぜそう思う?」など自由に話せる質問が有効
9相手の立場に立つ練習をする自分が相手ならどう感じるかを一瞬でも想像する力(認知的共感)
10価値観の違いを認める「正しさ」より「違い」を受け止める姿勢が関係を深める

■ よくあるコミュニケーションの失敗パターンと対策

失敗例背景心理対策法
話を途中で遮る焦り・結論を急ぎたい一呼吸置いて相手の話を最後まで聴く訓練
アドバイスばかりする相手を助けたい気持ち共感→確認→希望されたときに助言する
表情が硬い・目を合わせない不安・緊張ミラーリング(相手の姿勢を自然にまねる)練習
話題がズレる・空気が読めない自己中心的話題選択話題の「共有性」を意識する訓練が有効

■ 状況別コミュニケーションのコツ

シーンコツ
初対面笑顔+相手の名前を覚えて呼ぶ/自己紹介は簡潔に/相手の趣味・仕事に興味を持つ
家族・恋人「察してほしい」は避けて明確に言語化/感情表現を惜しまない/責め口調を控える
職場結論 → 理由 → 希望の順で話す(PREP法)/相手の時間に配慮して伝える
クレーム対応共感 → お詫び →解決策提示の順/言い訳や否定はしない/声のトーンを落ち着かせる
SNS・オンライン絵文字や語尾で感情を伝える/長文より読みやすさ重視/返信タイミングに配慮

■ 心理的土台:良いコミュニケーションのための内面スキル

内面スキル意味・効果的トレーニング
自己理解自分の感情や欲求を言語化できる力(内観・ジャーナリングなど)
感情調整怒り・不安・悲しみを暴発させず受け止める(マインドフルネス・呼吸法)
自己肯定感自分の価値を他者評価に依存しすぎない(自己受容)
他者信頼他人は敵ではないという感覚(安全な関係性体験を積む)

■ まとめ

良いコミュニケーションの鍵は、次の3つに集約できます:

  1. 相手をよく「聴く」こと(聴く力が8割)
  2. 自分の気持ちを適切に「伝える」こと(主張と配慮のバランス)
  3. 感情・立場の違いを「尊重する」こと(共感と距離感)

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  • ■ 状況別コミュニケーションのコツ
  • ■ 心理的土台:良いコミュニケーションのための内面スキル
  • ■ まとめ
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