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精神医学

「モラルハラスメント」とは


モラル(「良識」とされる道徳や倫理)によって行われるハラスメント(嫌がらせ)。フランスの精神科医 Marie-France Hirigoyen(イルゴイエンヌ)が提唱した言葉。身体的な暴力は、外傷などが残るため、顕在化しやすいけれど、精神的な暴力は言葉や態度などにより行われるため、長期間、潜在化していましたがが、イルゴイエンヌの提唱により、一般社会へ知られるようになりました。

「加害者」は「被害者」を「対等の人間」とみなしていません。ともすると「もの」扱いする時もあります。
「自己愛性Pesonality」のため、自分を葛藤を抱えることができず、他者や周囲を変えることで、解決を図ろうとします。このような言動は、加害者が幼少期に受けた「心的外傷 Trauma」が癒されることなく、「行動化 Acting Out」された結果ではないかと考えられます。

「被害者」にも特徴があります。被害者は、出来事に対し「自分が悪いのでは」と罪悪感を持ちやすい、誰かへ尽くすことで自分の存在を確認しやすい傾向があります。いわば、自己愛と依存との「共依存」の病理を呈していると言っても過言ではないでしょう。

当院臨床に限定しますが、「ドメスティック・バイオレンス」は古今東西、男性が加害者になる傾向にありましたが、「モラル・ハラスメント」は「女性」が「加害者」になる傾向が多いようです。女性は男性より生来「言語能力」に優れているため、明確にまたは「陰湿に」相手の言動や人格を攻撃・否定します。それも「バイオレンス」や「ハラスメント」に認定されない程度「寸止め」を繰り返し、相手の人格を崩壊させるのです。

例;上司→部下
「あなたにA地区の担当が代わってから、今期の売上は4割減ね、私も以前A地区を担当していたから、ある顧客にあなたの評判を聞いたのだけど、とにかく商品を売りられたとこぼしていたわよ、営業で商品を得るのは最後の最後、最初は顧客と信頼関係を築くこと、足を運び、何か言われたら、できる限り、何でもやること、それが営業の第一歩でしょ、あなたは営業所にいても、言われたこと、当たり前のことしかやらないでしょ、まあ、やらないよりはマシまけど、それじゃ上司も同僚も部下は付いていかないわね」

例;妻→夫
「あなたって、どうしてそんなに気が利かないのかしら、私は〇〇が好きだって以前から言っていたのに、よりにもよって××を買ってくるなんて、まあ買ってきてくれたことを非難するのも悪いことは重々、承知しているけれど、あまりにもナンセンス過ぎて、あきれてしまうの、こんなこと言いたくないけれど、これまで付き合ってきた彼は、あなたより学歴も職歴は低かったけれど、私の気持ちは十分理解してくれたわよ、やっぱり世間体で結婚を決めた私が間違っていたのかしら」

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