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認知行動療法

残念ながら、問題解決が根本的に不可能な時には、現実に対する受け止め方を変えることが必要です。 「認知行動療法」とは認知(物事の見方や出来事の受け止め方)行動(振る舞い方)を修正・改善し、不快な感情を軽減したり、社会への適応を高めたりする方法です。

辛くなった時に頭に浮かぶ考えやイメージ「自動思考」を現実に沿った柔軟な考え方に変えていきます。そして、「自動思考」を生み出すもとになっている考え方のクセ「スキーマ」にも気づき、これも修正できるよう働きかけていきます。しかし、不安や抑うつに陥りやすい方は非適応的なスキーマ、いわゆる「認知のゆがみ」を生じがちです。

  1. 根拠のない決めつけ
    証拠が少ないままに思いつきを信じ込むこと
  2. 白黒思考
    灰色(あいまいな状態)に耐えられず、ものごと全て白か黒かという、極端な考え方で割り切ろうとすること
  3. 部分的焦
    点づけ 自分が着目していることだけに目を向け、短絡的に結論づけること
  4. 過大評価・過小評価
    自分が関心のあることは拡大して捉え、反対に自分の考えや予想に合わない部分はことさらに小さく見ること
  5. 「べき」思考
    「こうあるべきだ」「あのようにすべきでなかった」と過去のことをあれこれ思い出して悔やんだり、自分の行動を自分で制限して自分を責めたりすること
  6. 極端な一般化
    少数の事実を取り上げ、全てのことが同様の結果になるだろうと結論づけること
  7. 自己関連づけ
    何か悪いことが起こると、自分のせいで起こったのだと自分を責めてしまうこと
  8. 情緒的な理由づけ
    その時の自分の感情に基づいて、現実を判断してしまうこと
  9. 自分で実現してしまう予言
    自分で否定的予測を立てて自分の行動を制限してしまい、自分の行動を制限するものだから、予測どおり失敗してしまう。その結果、否定的な予測をますます信じ込み、悪循環に陥ること

このような否定的な認知のゆがみを自覚して、適応的な思考へ至るために以下のような「コラム法」を用います。それぞれのコラムにご自分の状況や思考の変化を書き込んでいくことで、より現実に適応した思考へ至ることができます。

状況
その場の状況
気分
その時の気分
自動思考
その瞬間に浮かんだ考え
根拠
自動思考を裏づける事実
反証
自動思考と矛盾する事実
適応的思考
視野を広げたバランスの良い別の考え方
気分の変化
考えを変えて気分がどのように変化したか
29歳/女性/会社員
状況
3年間、結婚前提に交際していた彼と別れた
気分
辛い(90%)、悲しい(70%)、絶望(50%)
自動思考
もう人生は終わりだ
根拠
来年は30歳になる
反証
最近は30歳を過ぎても女性は結婚している
適応的思考
30代こそ素敵な結婚・人生を得られる
気分の変化
辛い(60%)、悲しい(40%)、絶望(20%)
33歳/男性/会社員
状況
任されたプロジェクトで失敗した
気分
悔しい(70%)、腹立たしい(50%)、失望(30%)
自動思考
もう昇進できないかもしれない
根拠
せっかく与えられたチャンスだった
反証
次のチャンスがないわけではない
適応的思考
今回の失敗を糧にして次の成功につなげよう
気分の変化
悔しい(50%)、腹立たしい(30%)、失望(10%)

 

以上、認知行動療法について概説いたしました。ご自分の生活や行動・思考などを客観的に観察して、より現実に適応した対処・方法を模索する試みです。と言いましても、なかなか一人で行うのは困難でしょう。特に、不安感や抑うつ気分の強い時は、論理的・理性的な思考をしづらいものです。当院ではご希望に応じて、熟練した臨床心理士がご一緒に行います。

まずは下記のサイトで自習してみましょう!

「こころのスキルアップ・トレーニング」こころが軽くなる認知行動療法活用サイト

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