よくある質問

Q&A

境界性パーソナリティ障害

歴史的に1900年はじめ統合失調症と確定できない「境界例」を示しました。激しい感情表出、態度の不安定さ、強い不安や自己不全感、反社会的行動、様々な神経症症状もしくは性倒錯が複合して生じることが特徴とされました。

病因として、生物学的には衝動性の亢進とセロトニンの低下、注意欠陥多動性障害や頭部外傷の既往歴。生育歴として母親の養育における一貫性の欠如と過干渉、そして性的・身体的虐待などがあります。

精神病理の中核問題は「見捨てられることに関連する激しい感情反応、Mahlerの『7人の黙示録の騎士』:1.憤怒、2.絶望、3.寄る辺ない不安、4.孤立無援、5.自暴自棄、6.空虚感、7.抑うつ」です。

性的行動化は、母親に抱いてもらいたい欲求に由来しています。大人の自分を抱いてくれるのは異性しかいません。彼・彼女らは自分をぬいぐるみのように抱いてくれる対象を求めているのです。性的対象ではないのです。

窃盗癖は、愛情の対価です。物質を介してしか愛情を得た経験がないからかもしれません。浪費にしても、繰り返す自殺企図にしても、必ず隠れた「隠喩」があります。本当はどうしたいのか、それを実現するにはどうすればいいのか、それを獲得することが本当に健康につながるのか、本人に熟慮することが必要です。そして、適切な対処を検討することも必要です。

治療的な声かけとして、下記のようなことを行います。

「寂しさに向かい合ってみませんか。今あなたは見捨てられていませんね。これは現実ではなく、幻の不安抑うつなのです。現実的には『見捨てられていません』だから『大丈夫』という感覚を覚えましょう」

「毎日この抑うつと向かい合い、大丈夫という感覚を覚えましょう。これまで過食、飲酒、リストカット、深夜のメール・電話、性的逸脱、大量服薬などしていました。しかし逃げないで向き合うことで力が付きますよ」

「治療者は登山のガイド、マラソンの伴走者のような者です。治療者は一緒についていきますが、登るのは、走るのはあなたなのです」

ある日突然、薬物大量服用による自殺未遂を起こして精神科病院に収容されたスザンナ(ウィノナ・ライダー)。パーソナリティ障害という自覚が無く、その環境に馴染めなかったスザンナだが、病棟のボス的存在であるリサ(アンジェリーナ・ジョリー)の、精神疾患である事を誇るかのような態度に魅かれていく内に、精神科病院が自分の居場所と感じるようになっていく。

しかし退院した患者の近親姦を喝破してその患者を自殺に追い込むというリサの行動から、徐々に彼女の行動に疑問を持つようになって行く。だがその事でリサに疎んじられ、他の患者も全員リサに同調して彼女は孤立する。

やがてリサや他の患者との全面対決に至るが、その出来事によってスザンナは「リサはここ(精神科病院)でしか生きられないからこれだけ強気な行動に出られるのだ」と気づき、自分は社会復帰を目指さなくてはならないと決意し、退院したところで映画は幕を閉じる。

精神科ニューアプローチ5パーソナリティ障害・摂食障害より

〒104-0061 東京都中央区銀座5-1-15-5階

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